マレーシアにおけるコールドチェーン普及啓発セミナー

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Supported by 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION

主催 開催者:国土交通省、マレーシア運輸省、一般財団法人運輸総合研究所
協 力:一般財団法人運輸総合研究所アセアン・インド地域事務所
日時 2022/2/7(月)15:00-17:30
テーマ・
プログラム
マレーシアにおける日本式コールドチェーン物流規格の普及促進に向けた戦略

開催概要

ASEANをはじめとした新興国では、近年の所得向上に伴う食生活の多様化によりコールドチェーン物流の需要が高まる一方、温度管理が不十分であることによる健康被害や輸送途中での食品廃棄などが課題となっており、現地における低温物流サービスの品質向上が期待されています。
我が国では、令和2年6月に一般財団法人日本規格協会よりBtoB分野のコールドチェーン物流サービス規格(JSA-S1004)が発行されたことを踏まえ、同規格のASEAN地域における普及に向けた取り組みを進めています。
マレーシアは、コールドチェーン物流市場の高まりを背景に、コールドチェーン物流サービスに関する国家規格策定の意向を表明しているほか、JSA-S1004の取得に取り組んでいる現地物流企業も存在しているなど、コールドチェーン物流サービスに関して、ASEAN諸国の中でも先進的な取り組みが進められている国です。
本セミナーは、マレーシア運輸省と共催し、現地の荷主・物流事業者・認証機関に対し、JSA-S1004の意義等について理解を醸成するため、日本政府や現地の日系物流事業者の取り組みを紹介するとともに、現地における認証体制の整備を図るため、昨年度に一般財団法人運輸総合研究所の検討委員会において策定した「JSA-S1004認証審査ガイドライン」について紹介しました。また、マレーシア政府より、同国におけるコールドチェーン物流サービスに関する国家規格化の現状と見通しや関連施策の動向等について発表しました。

プログラム

開会挨拶 1
寺田 吉道<br> 国土交通省 公共交通・物流政策審議官

寺田 吉道
 国土交通省 公共交通・物流政策審議官

開会挨拶
開会挨拶 2
宿利 正史<br> 一般財団法人運輸総合研究所 会長

宿利 正史
 一般財団法人運輸総合研究所 会長

開会挨拶
基調講演
森 隆行<br> 流通科学大学 名誉教授

森 隆行
 流通科学大学 名誉教授

講演資料(English)
講演 1

「現地事業者からみたコールドチェーン物流サービス規格普及の意義」

1) Freddie Lim
  CEO, TASCO Yusen Gold Cold Sdn Bhd (TYGC)
  Nee Phing Tan
  CBDO, TASCO Yusen Gold Cold Sdn Bhd (TYGC)



講演資料(English)

2) 岩原 功一
   CEO, NL Cold Chain Network (M) Sdn Bhd (NLCCN)


講演資料(English)
講演 2
「国土交通省による コールドチェーン物流サービス 規格の普及に向けた取り組み」<br>大坪 弘敏<br> 国土交通省 大臣官房参事官( 国際物流)

「国土交通省による コールドチェーン物流サービス 規格の普及に向けた取り組み」
大坪 弘敏
 国土交通省 大臣官房参事官( 国際物流)

講演資料(English)
講演 3
「コールドチェーン物流サービス 規格の認証体制整備に向けた取り組み」<br>平田 純一<br> 一般財団法人日本海事協会 調査開発センター長、交通物流部長

「コールドチェーン物流サービス 規格の認証体制整備に向けた取り組み」
平田 純一
 一般財団法人日本海事協会 調査開発センター長、交通物流部長

講演資料(English)
講演 4
「マレーシア運輸省による コールドチェーン物流サービスに関する 国家規格化の現状と見通し」<br>Azwana Binti Mohamad@Ahmad<br>  マレーシア運輸省 戦略企画国際局 課長

「マレーシア運輸省による コールドチェーン物流サービスに関する 国家規格化の現状と見通し」
Azwana Binti Mohamad@Ahmad
マレーシア運輸省 戦略企画国際局 課長

講演資料(English)
パネルディスカッション及び質疑応答

【モデレーター】
森 隆行     流通科学大学 名誉教授
【パネリスト】
Freddie Lim   CEO, TASCO Yusen Gold Cold Sdn Bhd (TYGC)
岩原 功一    CEO, NL Cold Chain Network (M) Sdn. Bhd. (NLCCN)
大坪 弘敏   国土交通省 大臣官房参事官( 国際物流)
平田 純一   一般財団法人日本海事協会 調査開発センター長、交通物流部長
Azwana Binti Mohamad@Ahmad   マレーシア運輸省 戦略企画国際局 課長
澤田 孝秋    一般財団法人運輸総合研究所 アセアン・インド地域事務所(AIRO)次長、主任研究員

閉会挨拶
Anis Mardiana Binti Abdullah<br>マレーシア運輸省 戦略企画国際局 次長

Anis Mardiana Binti Abdullah
マレーシア運輸省 戦略企画国際局 次長

当日の結果

ご講演・パネルディスカッションの概要は以下の通りです。

●基調講演
流通科学大学 森 隆行 名誉教授


・ASEAN諸国では、経済発展に伴う安全で新鮮な食品に対する消費者意識の高まりや近代的な小売業の増加などから、コールドチェーンのニーズが高まっている。一方で、フードロスの9割が流通段階で起こっており、輸送・保管の段階でのコールドチェーンの整備が求められている。
・フードロスの主な原因として、以下の4点があげられる。
① 事業者(物流/流通事業者)及び消費者の冷凍・冷蔵食品に関する認識・知識不足
② 冷凍・冷蔵に関する機材・機器の不足
③ 交通を含めた物流インフラの欠如
④ 冷凍・冷蔵における電力供給の問題
・コールドチェーンのスタンダードを作り、認証することで、その国のフードサプライチェーンのレベルアップが図れるとともに、顧客にとっては、物流事業者のサービスレベルの判断材料にできるというメリットがある。
・フードロスの対策として、ロジスティックスプロバイダーに対する学習機会の提供や消費者に対する啓発活動が重要。国レベルではインフラや電力の問題のほか、税金の減免やインセンティブを与え、事業者に対しコールドチェーンに関する規格取得の促進を図ることも必要である。
・日本にはJSA-S1004という冷凍・冷蔵倉庫事業者、輸送事業者を対象とした規格があるが、これを外食産業や小売店舗などに拡張させることは可能であり、JSA-S1004の拡大によってコールドチェーン全体のレベルアップが期待できる。
・JSA-S1004の次の取組みとして、マレーシアやタイなど19ヵ国が参加しているISOの技術委員会において、日本主導でB to Bのコールドチェーンロジスティクスの国際規格化を進めており、JSA-S1004をベースにしたものを提案している。

●現地物流事業者から見たコールドチェーン物流サービス規格普及の意義
1.TASCO Yusen Gold Cold Sdn Bhd (TYGC) CEO  Freddie Lim氏
  TASCO Yusen Gold Cold Sdn Bhd (TYGC) CBDO  Nee Phing Tan氏

・TASCOは輸送や都市開発等の事業に携わり、5つある子会社のうち4社がコールドチェーン物流に注力。TYGCは、主に食品のコールドチェーン、小売り、製薬・ヘルスケアの3分野に注力しており、コールドチェーン分野ではマレーシア国内に7つの物流センターを有する。
・質の高いコールドチェーンの物流サービスの提供というのは、ASEANに限定したものではない。JSA-S1004は低温の保管や輸送サービスに注力した重要な認証規格ガイドラインであり、その柱として以下の4点があげられる。
① オペレーションのプロセスから作業者のノウハウに至るまでの品質の継続的な改善
② 食品の安全衛生に関する意識を高め、無駄を減らし、信頼性を高める
③ 環境に責任を持ち、運送の効率を改善し、CO2排出を削減し地球の温暖化を減らす
④ ビジネスの成長
・TYGCでは、JSA-S1004が承認されることで、コールドチェーン業界における標準的な品質業務の確立、国際的な業界関係者からの信頼と認知の向上、不適合者に対する貿易基準の強化、さらには全ての関係者に対する食の安全、安心、品質保証の面で、食品およびコールドチェーン物流業界に恩恵をもたらすと確信している。ASEANの政府は、コールドチェーンの保管や輸送サービスを提供する物流セクターへJSA-S1004を前提とするよう検討すべきである。
・TYGCは最初にJSA-S1004監査を受けるコールドチェーン物流会社として、日本海事協会からの監査を受けているところ。
・コロナ禍で世界中のサプライチェーンが混乱し、生鮮食品の供給は限られている。コールドチェーン業界は、保持期限を延ばし、質を確保するために重要な役割を果たす。コロナ禍や気候変動によって世界は食糧危機に直面しており、肥料価格や食料価格の高騰等、食糧の安全保障について戦略的な計画が求められている。これらの緩和のために、TYGCとしては、マレーシアにおいて次のことを推奨したい。
①マレーシア政府は国内貿易消費相のもと、小規模農家がアクセスしやすい適切な場所に収容能力の高い貯蔵施設を備えた農業生産の集約センターを建設する
②先進的な保管体制を活用し食品廃棄を最小化する
③新鮮な農業の提供のために地域のフードバンクを開発する
④食品の安全と品質維持のために、政府がJSA-S1004の基準をフードバンクや保管事業者の要件とする JSA-S1004はASEAN地域で承認された初のコールドチェーンがガイドラインであり、政府・業界関係者の栄泉・協力が不可欠である。

2.NL Cold Chain Network (M) Sdn. Bhd. (NLCCN) CEO  岩原 功一 氏

・NLCCNは2018年にニチレイロジスティクスグループが資本参加し、政府系ファンドのカザナナショナルとの合弁会社として、マレーシアでコールドチェーンサービスやハラールロジスティックサービスを提供している。
・コールドチェーンの意義としては大きく3点(品質維持、生産地と消費地の距離を埋める、価格と供給の安定化)あり、我々の生活、経済活動、経済成長をする上で、コールドチェーンは必要不可欠。
・コールドチェーンを維持する上での課題は、温度品質と配送の効率化。温度品質に対する解決方法として、全エリアへのLEDライトの導入、設備の修繕徹底、現場巡視の徹底などを実施。また、配送の効率化の点では、複数顧客による共同配送での積載率向上、コスト削減を提案する。さらに、遠隔地・Outstationの配送では、複数拠点に在庫を配置し、定期的にエリア倉庫へ補充、消費地に近い場所のエリア倉庫にメイン商品在庫を置くことで発注リードタイムの短縮が可能になる。また、配送拠点では、共同配送と多頻度配送を組み合わせることで、食品ロスや欠品による機会損失を削減できる。
・まとめ、今後の見通しとしては以下の通り。
①食の安心・安全の確立や食品ロス削減のため、正しいコールドチェーン構築の必要性
②さらなる経済成長に伴い、顧客の品質要求の高まりや付加価値等、より進んだサービスの必要性
③荷主、顧客はコアビジネスにリソースを集中、物流をアウトソースしながら、自社の生産性向上や経営効率を改善させるスキームがトレンドに
④安心・安全な品質や技術を証明する資格、認証を整備するガイドラインの必要性
⑤専門的な知識や知見を有し、現状の物流分析や新しい技術を駆使した改善提案やグローバル展開が可能な物流事業者と組む必要性
⑥長期的な視点での安心・安全なコールドチェーン構築

●国土交通省によるコールドチェーン物流サービス規格の普及に向けた取り組み
国土交通省 大臣官房参事官 大坪 弘敏 氏

・日ASEAN交通連携の枠組みの中で、コールドチェーン物流は重要な協力プロジェクトのひとつとなっている。2018年の日ASEAN交通大臣会合において、低温下での保管・輸送時の具体的な留意事項をまとめたコールドチェーン物流ガイドラインが策定され、2020年にはこのガイドラインを基に日本規格協会においてコールドチェーン物流サービスに関する規格JSA-S1004が、2021年には運輸総合研究所においてJSA-S1004の認証審査ガイドラインが其々策定され、同年の日ASEAN交通大臣会合で、日本とASEAN共通のガイドラインとして承認。現在、日本政府としては、JSA-S1004及び認証審査ガイドラインのASEAN各国での普及のほか、JSA-S1004のISO化に向けて取り組んでいる。
・マレーシアではコールドチェーン物流市場が急速に拡大しており、コールドチェーン物流サービスの国家規格の策定に向けた検討も進められている。我が国としては、コールドチェーン物流の国際的な普及に向けてマレーシアを最重点国と位置づけ、アクションプランを策定し、マレーシア政府と連携して具体的な取組みを進めている。
アクションプランの4つの柱および進捗は以下の通り:
① 荷主・消費者に対する周知・啓発
セミナーやSNS等を通じて、当規格がサービス品質の高さを保障するのみならず、食品廃棄・健康被害といった社会問題の解決にも貢献することを周知。現地での実証事業を通じて有用性の理解深化を図る。
② マレーシア政府による積極的な関与の促進
政府対話での国家規格の策定、物流事業者への働きかけに関する意見交換等、政府レベルでの協力も進めている。
③ 規格の認証体制の整備   
セミナー等を通じたガイラインの普及促進。また、JSA-S1004とマレーシアで策定される国家規格との整合性と互換性を確保し、円滑な相互認証が可能となるよう、両国間で協議している。
④ 物流事業者による規格の認証取得の促進   
実証事業を通じてJSA-S104の有用性を検証し、現地物流事業者へ規格普及を図る。

●コールドチェーン物流サービス規格の認証体制サービスに向けた取り組み
一般財団法人日本海事協会 調査開発センター長、交通物流部長 平田 純一 氏


・日本海事協会(ClassNK)は、日本を本部とする組織としては数少ない国際的な第三者認証機関。認証するにあたっては世界的なネットワークが重要であり、日本海事協会も世界に130ヵ所、マレーシアには5ヵ所のオフィスを構えている。
・サイエンス&テクノロジーを全ての物流関係者に理解し実践してもらうことが重要であり、そのためにJSA-S1004があると考える。
〈JSA-S1004について〉
・対象貨物:食品 ・対象温度帯:冷凍、冷蔵および定温に区分された低温
・対象サービス:B-to-Bのコールドチェーン物流サービスにおける低温保管サービスおよび低温輸送サービス
・要求事項:
① 低温保管サービス:低温倉庫への貨物の入庫、低温保管、出庫
② 低温輸送サービス:低温車両への貨物の積込み、輸送、積替え・積卸し
③ 共通項:関係法令等の遵守、安全性・衛生の確保、教育・訓練、設備・施設の維持管理
・日本海事協会ではJSA-S1004に関して5つのプロシージャに基づいて監査するが、特に重要なのが作業マニュアル審査と実地審査。現場で使えるマニュアル作りが重要であり、それが実際にできているかという点を監査することで会社のクオリティを守ってもらう。また、各結節点において要求される温度を維持・管理できるということも重要なポイントである。

●マレーシア運輸省によるコールドチェーン物流サービスに関する国家規格化の現状と見通し
マレーシア運輸省 戦略規格国際局 課長  Azwana Binti Mohamad@Ahmad氏


マレーシアでは、COVID-19のパンデミックの影響により、十分な食料と医薬品を確保し、他産業の持続可能性を確保するためのライフラインとして物流業界の役割が大きくなっている。コールドチェーンについては、ワクチンのほか、食料廃棄の削減の点からも規格の確立が重要となっている。
マレーシアの政策としては、サービス効率の改善のための国際規格への対応、物流サービス事業者の認定基準の策定、スタンダードマレーシアと連携したコールドチェーン物流プログラムの構築があげられる。
スタンダードマレーシアはマレーシアの基準全般を管理している機関である。また、25の国家標準委員会があり、マレーシア運輸省では物流の委員会で議長を務めている。マレーシアの基準構築へのプロセスとして約2~3年かかるが、国際的には標準的。新しい基準を要求する前に、基準の構築サポートのためのプログラムを構築し、スタンダードマレーシアと協力して委員会を立ち上げ、導入の承認を得る流れ。
マレーシアには既にコールドチェーンの要素を含む規格がある。MS2400 はハラールサプライチェーンマネジメントシステムで、輸送、倉庫、小売りを包括的にカバーしている。 JSA-S1004によりさらに強化されたコールドチェーンの規格を確立するため、国交省と協力している。また、スタンダードマレーシアの協力のもと、2025年までの実現を目指す。 また、マレーシアは技術委員会のメンバーとして、ISO化の確立にも積極的に関わっている。

●パネルディスカッション及び質疑応答
一般財団法人運輸総合研究所 アセアン・インド地域事務所(AIRO)次長、主任研究員 澤田 孝秋


運輸総合所は日本の運輸観光分野における非営利のシンクタンクであり、ASEAN・インド地域事務所は、日本と東南アジア、南アジアにおける運輸・観光分野の結び付きを強固にするため、昨年、タイのバンコクに開設。東南アジアと南アジアにおける運輸・観光等の情報収集、分析、研究のほか、セミナー等も開催している。また、活動対象エリアの政府関係者、運輸関係者、学術関係者とのネットワーク構築も進めている。
ASEANではコールドチェーン物流が急激に拡大する一方で、品質にばらつきがある。また、ASEANは経済成長が著しい地域であり、所得水準の向上に伴い、単価の高い冷凍・冷蔵食品の需要拡大が加速していくと考えられるが、今後、冷凍・冷蔵食品の輸送を安定的に実施するためには、ハード・ソフトの両面での体制づくりが必要。
コールドチェーンの高度化には、教育と支援が柱となる。例えば作業員教育では、JSA-S1004認証審査ガイドラインに基づく認証体制の強化、所管官庁による関係事業者の輸送体制の検査、フォローアップの実施等が有効。インフラの整備を進めるための支援策、補助金や税金、機器の設置管理の働きかけ等の支援も重要である。また、コールドチェーンに対する消費者や国民への情報提供を通じて、コールドチェーン物流への重要性の理解と支援を得ていく必要もある。

モデレーターおよび視聴者からの質問に対するパネリストからの回答は以下の通り

Q. JSA-S1004の認証取得にあたり、課題や克服するために工夫した点について
A. JSA-S1004は厳格かつ包括的な規格であり、ISO 9001と類似性はあるが、より詳細な文書化が必要。従業員には、やっていいこと、いけないことの教育、顧客に関してはビジネスのコミットメントが必要。TYGCではコンプライアンスの部門を作り、物流の管理が食料品の安全に繋がるという理解を深めた。

Q.マレーシアにはハラルのスタンダードとJSA-S1004がある中で、どう対処し効率よく導入していくか。
A. JSA-S1004は保管と流通全般について、ハラルに限定せずスタンダードとしているので、ダブルスタンダードとは捉えていない。ハラル認証と両方あって全体がカバーされる。

Q. ハラルスタンダードでやっていることを、JSA-S1004と同等と見なしてもらうことは可能か。
A. ハラルスタンダードと完全に一致するわけではない。JSA-S1004は、それで1つのパッケージになっているので、そのまま認証はできないと考える。

Q. JSA-S1004を適用して、質の高いコールドチェーン物流でいかにして勝負するか。規格を取得していない現地企業と勝負していくための戦略はあるか。
A. 認証を受けた品質の高い物流事業者に対して、長期的に見て食品廃棄物を減らす等の大きなメリットがあるという認識を持ってもらうことが大切。また、消費者も安全・安心な食品にはコストがかかって当然という意識に変えていくことが大事。                                        

以上