2022年度を迎えての所感

 新年度を迎え、皆様におかれましては、益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。また、常日頃より、運輸総合研究所の活動に対しまして、温かいご支援、ご協力をいただいておりますことに、厚く御礼申し上げます。

 さて、今年度に入ってからもなお、COVID-19との闘いは引き続き予断を許さない状況ですが、感染の早期終息を願いつつ、同時に、その先に来るべきポストコロナの世界・社会における交通運輸・観光関係の皆様のご活躍を大いに期待したいと思います。社会や個人の価値観や行動の変容は、即ち新しいニーズの登場に他ならないからです。

 当研究所では、今年度、より一層皆様との交流・連携を深め、持続可能で活力に満ちた交通運輸・観光の実現に貢献すべく、研究調査及び提言、セミナー、コンサルティング等に努力してまいります。

 一方、国際情勢もまた予断を許しません。昨今のウクライナ情勢は、人道上の問題は言うに及ばず、世界経済にも大きな影響を与えており、燃料価格など諸物価の高騰とともに、世界の人流・物流・サプライチェーンは混乱し、一層不透明感を増しています。さらに、気候変動対策の国際ルール作りなど国際的な動向にも目が離せません。

 昨今のこのような状況において、今後の我が国の交通運輸及び観光分野の諸課題の解決に当たっては、国内の事象や知見を拠り所とするアプローチだけでは不十分であり、最新の国際動向や国際的知見を十分に踏まえることが必須となっています。

 このような観点から、当研究所においては、これまでの本部、ワシントン国際問題研究所(JITTI)及び昨年4月に開設したアセアン・インド地域事務所(AIRO)における活動に加え、今年度から新たに創設された日本財団グローバル基金事業(2022年度~2026年度、計5億円)を活用して、欧州をはじめグローバルな交通運輸及び観光に関する最新の政策や知見などの情報を横断的に収集・分析し、その成果を今年度以降のすべての研究及び提言に反映させていく所存です。

 さらに、「自由で開かれたインド太平洋」の実現のために交通運輸及び観光が果たすべき役割を常に意識して、北米から東南・南アジアまでのインド・太平洋に加え、欧州等を含め一層グローバルな視野に立ち、広域的かつ戦略的な研究調査やネットワークの構築等を行ってまいります。

 当研究所の役職員・研究員一同、新年度のスタートに当たり心を新たにし、精一杯努力してまいる所存でございます。皆様におかれましては、引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。