鉄道開業150年記念セミナー
~文明開化・技術革新の先駆者たる鉄道と発展する都市の歴史と未来~

  • その他シンポジウム等
  • 鉄道・TOD

共 催:一般財団法人運輸総合研究所、東日本旅客鉄道株式会社
後 援:国土交通省


Supported by 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION

日時 2022/9/21(水)15:00~17:30
会場・開催形式 ステーションコンファレンス東京5F(501ABS) (及びオンライン開催(Zoomウェビナー))
テーマ・
プログラム
開会挨拶:
 宿利正史  運輸総合研究所 会長

来賓挨拶:
 斉藤鉄夫  国土交通大臣

基調講演1:「戦前戦後を振り返り、未来の鉄道を展望する」
 森地 茂  政策研究大学院大学 客員教授 名誉教授

基調講演2:「鉄道開業・これまでの東京・将来のTOKYO」
 岸井隆幸  一般財団法人計量計画研究所 代表理事

パネルディスカッションおよび質疑応答:「グローバルゲートウェイ品川再開発を中心とした新たな鉄道と都市の姿」
コーディネータ:森地 茂   政策研究大学院大学 客員教授 名誉教授
パネリスト:  岸井隆幸   一般財団法人計量計画研究所 代表理事
        喜㔟陽一   東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役副社長
        内田まほろ  一般財団法人JR東日本文化創造財団 文化創造棟準備室 室長

閉会挨拶:
 伊藤敦子  東日本旅客鉄道株式会社 常務取締役

開催概要

 一般財団法人運輸総合研究所と東日本旅客鉄道株式会社は、鉄道開業150年記念セミナーを共同で開催しました。2022年は、1872年(明治5年)1014日に新橋と横浜間を結ぶ日本初の鉄道が開業してから150年を迎える節目の年です。本セミナーは、この節目の年に国民生活および産業発展の礎となってきた鉄道と発展する都市の歴史について改めて振り返るとともに、鉄道と都市の未来像について考えることを目的に実施しました。
 来賓に斉藤鉄夫・国土交通大臣をお迎えし、森地茂・政策研究大学院大学客員教授・名誉教授には我が国の交通ネットワークの歴史と未来について、岸井隆幸・一般財団法人計量計画研究所代表理事には鉄道開業と都市そして将来の東京について講演をいただきました。
 パネルディスカッションは、基調講演の両教授に加え、喜㔟陽一・東日本旅客鉄道株式会社代表取締役副社長、内田まほろ・一般財団法人JR東日本文化創造財団文化創造棟準備室室長に登壇いただき、グローバルゲートウェイ品川再開発を中心とした新たな鉄道と都心を軸に、これまでの利便性としての駅だけでなく、文化、歴史、多様性について着目し、未来の都市と鉄道について議論をいただきました。また、パネルディスカッションでは会場・オンラインから質疑をお受けし、活発な議論が行われました。

プログラム

開会挨拶
宿利正史<br> 運輸総合研究所 会長

宿利正史
 運輸総合研究所 会長


開会挨拶
来賓挨拶
斉藤 鉄夫<br> 国土交通大臣

斉藤 鉄夫
 国土交通大臣


来賓挨拶
基調講演(1)
森地 茂<br> 政策研究大学院大学 客員教授 名誉教授

森地 茂
 政策研究大学院大学 客員教授 名誉教授


基調講演資料
基調講演(2)
岸井 隆幸<br> 一般財団法人計量計画研究所 代表理事

岸井 隆幸
 一般財団法人計量計画研究所 代表理事


基調講演資料
パネルディスカッション
喜㔟 陽一<br> 東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役副社長

喜㔟 陽一
 東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役副社長


講演資料
パネルディスカッション
内田 まほろ<br> 一般財団法人JR東日本文化創造財団<br> 文化創造棟準備室 室長

内田 まほろ
 一般財団法人JR東日本文化創造財団
 文化創造棟準備室 室長


講演資料
閉会挨拶
伊藤 敦子<br> 東日本旅客鉄道株式会社 常務取締役

伊藤 敦子
 東日本旅客鉄道株式会社 常務取締役

当日の結果

鉄道開業150年記念セミナー ~文明開化・技術革新の先駆者たる鉄道と発展する都市の歴史と未来~

基調講演

テーマ:戦前戦後を振り返り、未来の鉄道を展望する

講師:森地 茂  政策研究大学院大学 客員教授 名誉教授

1.はじめに

日本が世界の鉄道を変えた4大事業は、①新幹線、②国鉄民営化、③鉄道のビジネスモデル、④空港アクセス鉄道であり、日本が世界に先鞭をつけた事業と考えている。

2.明治時代から戦前までの鉄道政策

この期間で重要なことは7つ、①岩倉使節団、②お雇い外国人、③鉄道整備速度と順序、④民間資本の活用、⑤道路政策への鉄道人の関与、⑥技術者の位置づけ、⑦私鉄のビジネスモデルである。

特に岩倉使節団の報告書で最も注目すべきはベルギー編である。この時点で官か民か、上下分離かを、当時の人たちが既に議論しており、驚くべきことである。鉄道整備では環状線の存在が都市構造に大きく影響を与えた。放射状の鉄道だけでなく、1,000万人以上の都市には環状線が必要になる。資金不足による民間活用も明治時代から取り入れられており、半官半民とも言え、岩倉使節団の影響も考えられる。

3.戦前、高度成長期までの鉄道政策

高度成長期までの鉄道政策としては、以下の4つの視点を取り上げる。①日本国有鉄道と運輸省の発足、②事故と安全対策、③世界の鉄道を変えた新幹線、④都市政策と鉄道である。

これまで我が国では様々な事故を経験し、たゆまぬ努力や対策を経て、今や日本が世界で最も安全な鉄道を作り上げている。また、鉄道が技術を牽引してきたこともある。国鉄が大型コンピュータの開発を促し、新幹線のその後の技術開発として高速化や耐震化を着実に進めることとなった。並行在来線対応は日本のユニークな制度として指摘したい。ただし、新幹線の収益は在来赤字線の20年の延命に使われてしまった面があり、在来線の存続として別の財政支援措置があれば既に他の新幹線もリニアも整備されていたであろう。

4.高度成長期後から現在までの鉄道政策

高度成長期から現在までに至る期間での鉄道政策としては、以下の4つが挙げられる。①世界を変えた国鉄民営化、②赤字地方線とBRT、③都市鉄道政策、④事故と災害を取り上げる。

国鉄民営化によって、経営効率化や関連事業展開、サービス改善は鉄道利用に大きな変化をもたらした。国鉄が民営化されなければ、今の東京はどうなっていたか。現在の鉄道の問題点として、交通情報のサービス、快適性をどう追求するかは重要なテーマであり、また多くの災害やテロ事件への対応も課題として残っている。鉄道はまだ取り組むべき多くのテーマが存在している。

5.未来に向けて

今後の未来の鉄道に期待されるものとして、次の6つのテーマを取り上げる。①リニア中央新幹線の開業と国土構造の改変、②コロナ後に向けて:価値観の変容への対応・人口減少による人材不足への対応・新たな空間創造と事業展開、③地方鉄道:都市間鉄道のBRT化への戦略・費用負担や運賃制度・老朽化や災害対応・技術力不足、④自動運転:鉄道・バス・タクシー・移動販売車、自動運転管理事業、⑤ゼロカーボン時代への対応、⑥海外展開である。

リニア中央新幹線については、特に防災面からも重要である。鉄道運賃を国会での議論ではなく物価変動で自動的に改訂する制度を導入したことが安定した収入とサービス改善に繋がった。バスの自動運転を鉄道会社が支援し、自動運転の管理をも担うことが地方赤字線のBRT化につながるであろう。海外展開も我々の非常に大きなミッションである。世界中の人たちが日本の鉄道整備や運行は最も優れていると認めている。アジアの人たちも昔は建設を希望していたが、今は日本の鉄道が信頼性や安全性、快適性も高いことから運営も望んでいる。パリやロンドンでは鉄道の新たな新線計画が進んでおり、東京が未来に向けて何もしないでよいのか、改めて提起したい。

基調講演

テーマ:鉄道開業・これまでの東京・将来のTOKYO

講師:岸井 隆幸  一般財団法人計量計画研究所 代表理事

1.鉄道開業・これまでの東京

鉄道開業の後、新橋駅と東京中心部は馬車鉄道で結ばれていたが、明治政府の近代化政策「市区改正事業」により道路の拡幅が進められ路面電車網が形成された。

ただ、1923年の関東大震災で東京中心部はほぼ焼失してしまった。焼け跡は帝都復興区画整理で復興されてゆくが、人々は郊外私鉄の沿線に移り住んでいった。

鉄道会社は鉄道延伸に併せて沿線宅地開発や観光開発を行うとともに、郊外と山手線の結節点である渋谷、新宿、池袋といったターミナル駅で百貨店経営を展開する。また、日本最初の地下鉄「銀座線」によって渋谷と銀座・日本橋・上野・浅草が結ばれた。

そして戦争によって東京は今一度灰燼に帰すが、戦後、戦災復興区画整理が渋谷駅、新宿駅、池袋駅の周辺で実施され駅前広場が整えられた。また、東京オリンピックにより代々木の選手村へ向かう首都高速道路、環状7号線、国道246号線など渋谷周辺の交通基盤が先んじて整備され、NHKも移転してきて渋谷が発展していく。その後、新宿で浄水場移転によって超高層ビル街が生まれ、池袋で拘置所が移転してサンシャイン60が建設される。

高度成長期、東京の人口増加とともに、都心への通勤需要が高まり鉄道混雑が激化、5方面作戦など輸送力増強が必要となったが、結果として、今日、東京区部への通勤者の8割が鉄道を利用している。この割合は世界でも例がない。

国鉄の経営が悪化し国鉄改革がはじまると、貨物ヤードなど不要とされた土地(国鉄跡地)の開発が進んだ。都心から業務核都市に行政機能を移転し、生まれた土地を活用して再開発を進めるといったことも行われた。

首都圏はますます成長し、その活動を鉄道が支えている。

2.将来のTOKYO

グローバル化の影響でシンガポール、ソウル、北京、上海など海外都市との競争が激しくなった。これからは今まで以上に、戦えるTOKYO、行ってみたいTOKYO、住んでみたいTOKYOにしていかなければならない。

東京駅周辺では1988年からリニューアルを開始、丸の内もウォーカブルなまちに大きく変化してきている。また、近年、渋谷や新宿では駅周辺部で大規模な再開発が動き出している。加えて新しい地下鉄の交点、六本木エリアでも新たな開発が進められた。その意味では、東京ではおおよそ30年ごとに時代の変化を先取りする業務地域の開発整備が進められていると言える。

そしてこれから新しい可能性があるのが、リニア新幹線があり、羽田空港に近い品川である。高輪地区は新しい実験場として開発が進められている。品川駅の東側には日本を代表する技術を有する企業が多数あり、西側にはホテルなどのおもてなし施設もある。この3つがこれだけ近接して揃っている場所は他にはない。

インテグレートされた複合的な都市「品川」を発展させるためには、これら関係者がコンソーシアムをつくり、協働する仕組みが必要である。テクノロジーのミュージアム、新しいモビリティなどを備えて、多くの人にチャンスが与えられる都市空間を世界に提供すべきである。そのことが翻って、日本のため、東京のため、地方のためにもなる。

東京が元気であることが日本を元気にし、地方と強く結びつくことで品川でも様々な地方の良さを知ることができる。鉄道とともに発展してきた日本の都市が、リニア新幹線が整備されることもきっかけに、もう一段高みのある世界に上がってほしい。

3.パネルディスカッション

テーマ:グローバルゲートウェイ品川再開発を中心とした新たな鉄道と都市の姿

講演:喜㔟陽一 東日本旅客鉄道株式会社 代表取締役副社長

グローバルゲートウェイ品川再開発は、様々な実験と社会実装を可能な場とするまちづくり、100年先を見据えた心豊かな生活空間を作り出すものである。品川駅自体が交通結節点であり、今後リニアが開業、南北線延伸と動く中、羽田空港に近接していることが大きな強みである。当時の鉄道が明治初期の文明開化のイノベーションの象徴であったことを踏まえ、これから100年先のイノベーションを、様々なパートナーと作り上げていく。例えばSDGs、ダイバーシティ、インクルージョン、エネルギー、防災、この地域の課題について様々な新しいチャレンジをする場でもある。この取り組みを支えているのは高度な通信技術であり、IoT5Gをベースにして、リアルな大空間の情報をサイバー空間で再現分析し、リアルな空間で実現することで、人間中心の社会を目指すSociety5.0を視野に入れた新たなチャレンジをしていく。目標はCO2排出量を実質ゼロにするというまちづくりを目指し、この地に水素ステーションを設置している。水素の活用可能性を追求していく。

 グローバルゲートウェイ品川における様々な実験の意味合いは3つあり、1つ目は実証を通じたビジネスや文化の創造。2つ目は品川だけでなく世の中に広く発信していくこと。3つ目は発信を通じた日本中あるいは世界に向けて新しいエコシステムを拡げること。これによりゲートウェイとしての役割になると考えている。このまちの大きな魅力であり特徴は、複合都市の中に文化創造施設を設置するところである。日本の文化を世界に発信する拠点であるとともに、世界や日本の様々な文化の着地点になることを創造していく。これまでにない新しい文化価値を発信していく。

講演:内田まほろ 一般財団法人JR東日本文化創造財団 文化創造棟準備室 室長

 日本の鉄道は文化を生むメディアの場としての可能性がある。文化体験に必要なものは安全な公共空間とアクセス手段、そして情報運営コミュニケーションコンテンツである。鉄道には全てあり、交通手段だけではなく学び、遊び、クリエーションの場そのものになれる。日本の鉄道の最大の魅力は150年かけて築いた全国に繋がるフィジカルなネットワークであり、安全性、利便性、柔軟性、即時性、地球に優しいことも鉄道は有している。一方、コンテンツとしては、ローカル線にこそ未来の文化パラダイスがある。文化コンテンツとして見ると魅力的で、人もいない、美しい空間であり、特別な体験のオンパレードである。日本の鉄道は冷房も綺麗なトイレも完備され、自動車でも行けないような風景に女性1人でも安全に出会うことができる。今までにない動くメディア文化コンテンツになり得る。

 一方、残念ながら現状では、特にローカル線での日中時間帯のほとんどの乗客は中高年の男性の鉄道マニアである。一般の乗客は往復でしか鉄道を使わないので乗換駅ではただホームで待ち、改札外で綺麗な空気を吸ったり、美しい風景を見たり、あるいは地元の人たちとの接触が行われたりせず、消費活動も行われない。途中下車利用ルールやユーザー目線のルールの見直しによって低環境負荷、バリアフリー、地域活性化という観点でも鉄道は若い世代にも極めて魅力的になると考えている。

これからは物質的ではなく心や精神の豊かさを求める文化の時代である。先人たちが築いた鉄道の財産について役割を見直し、人類の文化を繋ぐメディアとして鉄道が変われば社会へのインパクトも大きいと考えている。高輪ゲートウェイからアイディアを次々と出し、東京だけではなく全国を繋ぎ、世界に日本の魅力を発信するという活動を行っていく。柔らかく発想を変え、鉄道、そして日本、地方を面白く豊かにしていきたい。

主なやり取りは以下のとおり。

≪1.品川がもたらす日本の将来都市像≫

岸井:品川を世界で戦える場にしたいが、世界では「品川」という名前が知られていない。日本を代表する企業が品川に多く存在していることも発信するといい。

森地:品川は駅の中の敷地は広いが、魅力を高めるために何ができるか。メトロが入る時に、線路の空間はあるが、地下空間の計画はない。今のままで品川には最先端のものがあると言えるか。

内田:物理的な開発を通じて人が集積してきたのがこれまでの都市開発だが、実体験が感じられる技術が20年も経てば出る。品川と他のところにあるものをつなげ、コンテンツやサービスで勝負し、建物やこれまでのインフラに頼るだけではないやり方がある。

喜㔟:品川は歴史的に高輪築堤があり、江戸の玄関口としても機能した。車両の留置場として運用していたため、世界に名が知れていないのは厳しいが事実である。外国のハイクラスの方にも対応できるレジデンスやホテルなど、ハードは整備する。そして世界とどうつながっていくのかを、品川から発信していきたい。

森地:製造業は先行者利益であるが、公共投資は先行者不利益である。新宿南口は防災をきっかけ、キーワードとして駅周辺が一気に動いた。駅周辺を含めてどうしていくかを期待したい。

≪2.将来の鉄道の理想像≫

内田:鉄道のハードは本当に素晴らしい。これをどうソフトに活かしていくかが今後の100年にとって重要。鉄道事業者の土地をプライベートな使い方として民間が使えるような仕掛けがあって、コミュニケーションのメディアになっていく未来が見たい。

岸井:今、東京で動いている仕掛けはTODではなく、TODMである。DevelopmentだけでなくManagementという観点がとても重要。また日本が持つ外国との違いは歴史。日本特有の四季折々の季節があることを活かしたい。

喜㔟:メタバースやバーチャルの空間がある。一方、鉄道はリアルな移動、リアルな空間を提供できる。鉄道事業を通じてリアルの接点を新たな価値にしていき、心豊かな生活を提供する。鉄道はそのような役割があり、価値を提供することができる。

森地:公共が保育園などを整備・運営するのは限界がある。今は鉄道会社が製造業以外のほとんどを自分たちでできる。問題は資金確保である。地域活性化を担える鉄道会社の安定経営が必要であり、そのためには物価やサービスに応じた運賃改訂の仕組みが必要。また、東京圏の将来人口推計はずっと過少推計である。また、これまでの不況のデータを用いた経済モデルでは将来もずっと不況の予測にしかならない。2%の経済成長のためには何が必要かを考えなければならない。

○質疑

Q 品川をさらに世界につなげるために、羽田・成田空港となお一層連携を図ることはどうか。

喜㔟:空港アクセスとしてモノレールが先鞭をつけた。品川は日本と世界の玄関口であると言ったが、成田も当然そうである。

Q 文化体験は個々人によって違う。一方、鉄道は大量輸送だがどうすべきか。五能線の話も出たが、事業としてはどうすべきか。

内田:鉄道の使い方をもっと柔らかくすべき。何もやらないで廃線を検討するのではなく、駅利用や往復の移動手段だけでなく土地を巡る商業、ホテルでのノウハウを活用してはどうか。個人貸切列車や、運転士の傍を高い値段で販売する、秘境駅のホテルで130万円など、自由な発想で、様々な体験の提供を検討してみてもいいのでは?

Q 地方は大変厳しい一方、鉄道に対して好感と興味を持っている人が多い。これらの人々を経済的に内在化することが鉄道を支えることになるのでは。

内田:鉄道を趣味とする人たちは支出単価が最も高いというリサーチがある。地方線もトイレがあって安全である。鉄道マニアだけでなく、女性ももっと触れ合いやすい、乗りやすい鉄道になった方がよい。

Q ウォーターフロントを世界発信できるコンテンツがあってもいいのではないか。

喜㔟:浜松町、田町、高輪ゲートウェイ、品川の駅を中心としたリアルの改革を進めている。大丸有から、これからはこの4駅をどう開発していくか。ウォーターフロントも視野に入れたまちづくりが重要だと考えている。

岸井:品川にはトヨタ・NTTSONYCANONなど多くの有名企業が存在する。どれだけ世界の人に訴えられるかが大事。ウォーターフロントを通って豊洲、築地ともつながる。エリアマネジメントを越えたものを打ち出し、東京のよさを世界に発信するとよい。

森地:品川は東京の玄関であり、リニアも整備される。東京の玄関が駅だけなのか。周辺地域をどうするのか。リニアは全く新しい鉄道であり、世界を変える可能性がある。


本開催概要は主催者の責任でまとめています。

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