地方におけるインバウンド観光の実態と効果に関する研究

  • 観光

研究期間:2011 - 2015

(栗原 剛 ~ ’15年3月)

目的

 地方におけるインバウンド観光の実態を既存の観光統計等を利用して全国的に把握するとともに、インバウンド観光が地方にもたらす経済的、社会・文化的効果を検証することを目的とする。

背景

 人口減少が進むわが国では、地方活性化のために インバウンド観光が果たす役割は大きいと考えられる。その中で、歴史的町並みを味わえる高山や宿坊体験のできる高野など、地方において多様なインバウンド観光の形態が表れている。

研究概要

 はじめに観光の効果を論じた研究を広く整理し、インバウンド観光が地方にもたらす効果の全体像を明らかにした。様々な効果が認められる中で、本研究は経済的、社会・文化的効果に着目した。続いてこれらの効果に関連する地方のインバウンド観光の実態を定量的に把握した。定量指標として来訪需要や観光消費等の動向が把握可能な観光庁統計を利用するとともに、インターネット上の口コミ等から個別観光地の評価を整理した。
次に、インバウンド観光が地方にもたらす効果の計測手法を検討した。既存研究を整理し、経済効果の計測手法は乗数理論、産業連関分析を援用するモデルを提示した。一方、地方での消費は既存統計では把握できないことから、地方独自で外国人観光消費を捉える調査手法を検討した。また、取得した消費額データと計測モデルを合わせて外国人観光消費が地方にもたらす経済効果を検証した。

講演・発表

運輸総合研究所での発表

発表年月 講演イベント名 テーマ
2012.02 運輸政策コロキウム 「地方におけるインバウンド観光の実態とその効果/観光立国の推進について」