東アジアの産業構造の変化を踏まえた物流機能に関する研究

  • 物流・ロジスティックス

研究期間:2012 - 2015

目的

 我が国の産業が、バリューチェーンのどの部分で優位性を発揮して国際市場で戦うかという戦略を踏まえて、これを支援する港湾、さらには港湾を含む物流のあり方について検討する。

背景

 人口減少及び少子高齢化の流れの中で、我が国のGDPは横ばい傾向にあり、中国の経済成長をはじめとするアジア各国の台頭により、相対的に影響力が低下している。
 安部総理による「成長戦略スピーチ(2013.4.19)」に掲げられた「成長戦略3つのキーワード」の一つに、「海外展開:オープン」が挙げられた。また、「社会資本整備重点計画」では、アジアの成長を取込む産業界の取組みを支援する港湾、さらには港湾を含む物流のあり方等について問われているとの指摘がある。

研究概要

 本研究では、まず、現在生じている東アジアにおける産業構造の変化やその見通しについて分析を行い、そこから発生する貨物の特性を推測し、可能性のあるビジネスを抽出する。
 東アジアの窓口(ゲート)としてポテンシャルの高い地域に焦点を当て、国内の他地域との連携や役割分担等も整理しつつ、可能性のあるビジネスを支える物流サービス、それを支援する港湾・空港機能のあり方について検討を行う。その際、既に取組まれている萌芽ともいうべき、東アジアの成長を取込む動きを抽出・整理して、検討の参考とする。
 なお、成果のとりまとめに際しては、荷主、輸送業者等民間企業の戦略検討に資する情報提供にも意識を置く。