データ融合による日別・旅行目的別都市間旅客流動量推計_

学術研究論文

公開日:2019年2月28日

キーワード
著者 東京工業大学環境・社会理工学院修士課程
鈴木 新
博士(工学) 金沢大学理工研究域助教
山口裕通
博士(工学) 東京工業大学環境・社会理工学院准教授
福田大輔
概要

近年活用事例が増えつつある集計携帯電話基地局情報等のビッグデータは,都市・地域間の旅客流動を年間を通じて容易に把握できる新たなデータソースとして期待されている.しかし,こうしたデータだけでは,アンケート調査のように旅行者の質的情報(e.g. 旅行目的等)を把握することは難しい.本研究では,相互補完関係にあるこれら2つのデータ(ビッグデータとアンケートデータ)を融合して,多時点に渡る日別・旅行目的別の都市間旅客流動量を推計する手法を提案した.モバイル空間統計と全国幹線旅客純流動調査に対して提案手法を適用し,推計結果の解釈,別の統計調査から得られた流動量との比較,モデルの残差分析等を行ったところ,次のような主要な知見が得られた:(1)年間での旅行目的構成比は,別統計調査の結果に概ね合致する,(2)日単位での旅行目的別流動量に関しては,幹線調査のサンプル数が少ない地方発の都市間流動において不自然な推計結果が生じやすい.

掲載記事PDF 冊子版:77号
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