「米国における無人航空機政策の動向」
- 運輸政策コロキウム
- 航空・空港
第134回運輸政策コロキウム ~ワシントンレポートⅣ~
日時 | 2019/12/11(水)16:00~18:00(開場15:30) |
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会場・開催形式 | 運輸総合研究所 (東京) |
開催回 | 第134回 |
テーマ・ プログラム |
「米国における無人航空機政策の動向」 |
講師 | 山田 伸一 ワシントン国際問題研究所研究員 |
コメンテータ | 鈴木 真二 東京大学未来ビジョン研究センター 特任教授 |
開催概要
無人航空機は、日本のみならず米国においても、非常に発展性のある分野としてとらえられており、現在、その活用のための研究開発、基準策定等の取組みが進められているところである。 米国におけるこうした政策は、トランプ政権になってから、より加速しているところであり、より多面的な研究開発の実施、研究結果や実際の活用事例の蓄積を踏まえて、逐次新しい展開が行われている。 将来の我が国における無人航空機政策の検討に資するよう、こうした米国における取組みについて、研究開発の動向、基準策定の動向などを把握・整理するとともに、研究内容について議論した。プログラム
開会挨拶 |
宿利 正史 |
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所長挨拶 |
山内 弘隆 |
講 師 | |
コメンテータ | |
質 疑 |
|
閉会挨拶 |
奥田 哲也 |
当日の結果
当日のコロキウムでは、山田研究員より米国における最近の無人航空機政策の動向について、特に安全・セキュリティ面に関して調査結果が示された。
米国においては、低リスクかつ隔離空域での運航から、有人航空機と同じ空域への統合した運用へと段階的に拡大する形で政策が進められている。この政策の展開について、研究開発、規制検討の場、具体的な規制・運用の3つの側面から紹介を行った。
① 研究開発
UAS Center of Excellenceが中核となり、無人航空機に関する高度かつ学術的な研究開発を幅広く行われている。また、官民が連携して研究開発を
加速する目的で、UAS Integration Pilot Programにより3年間の研究開発が開始されている。
② 規制検討の場
ハイレベルの者からなるDrone Advisory Committeeが無人航空機に関する諸課題を幅広く、長期的に検討する一方で、個別の規制内容については、
その都度Aviation Rulemaking Committeeが設置され、FAAへ提言を行っている。
③ 規制・運用
無人航空機の登録制度、商用遠隔操縦者の要件、第三者上空・夜間の運航など、日本ではまだ導入されていない事項についても、米国では制度設計
が進んでいる。また、現在では、遠隔から無人航空機を識別するリモートIDの制度化も検討が終盤となっており、今年中にパブリックコメントが出
される予定である。
コメンテーターからは、我が国における無人航空機政策の状況や欧州における動向などについて紹介された。また、リスク分析の考え方や有人地帯における目視外飛行のための課題などについて示された。
参加者との質疑応答では、無人航空機の公共性やドローンの安全性などについて意見や質問が出るなど活発な議論がなされた。
当日は、学術関係者、国土交通省、航空関係者、運輸交通関係団体、コンサルタント、メーカーなど100名を超える参加者があり、盛会なコロキウムであった。
米国においては、低リスクかつ隔離空域での運航から、有人航空機と同じ空域への統合した運用へと段階的に拡大する形で政策が進められている。この政策の展開について、研究開発、規制検討の場、具体的な規制・運用の3つの側面から紹介を行った。
① 研究開発
UAS Center of Excellenceが中核となり、無人航空機に関する高度かつ学術的な研究開発を幅広く行われている。また、官民が連携して研究開発を
加速する目的で、UAS Integration Pilot Programにより3年間の研究開発が開始されている。
② 規制検討の場
ハイレベルの者からなるDrone Advisory Committeeが無人航空機に関する諸課題を幅広く、長期的に検討する一方で、個別の規制内容については、
その都度Aviation Rulemaking Committeeが設置され、FAAへ提言を行っている。
③ 規制・運用
無人航空機の登録制度、商用遠隔操縦者の要件、第三者上空・夜間の運航など、日本ではまだ導入されていない事項についても、米国では制度設計
が進んでいる。また、現在では、遠隔から無人航空機を識別するリモートIDの制度化も検討が終盤となっており、今年中にパブリックコメントが出
される予定である。
コメンテーターからは、我が国における無人航空機政策の状況や欧州における動向などについて紹介された。また、リスク分析の考え方や有人地帯における目視外飛行のための課題などについて示された。
参加者との質疑応答では、無人航空機の公共性やドローンの安全性などについて意見や質問が出るなど活発な議論がなされた。
当日は、学術関係者、国土交通省、航空関係者、運輸交通関係団体、コンサルタント、メーカーなど100名を超える参加者があり、盛会なコロキウムであった。