バラスト水管理システムの技術及び認証に関するセミナー

Supported by 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION

主催 財団法人運輸政策研究機構 国際問題研究所、韓国海洋研究所(KORDI)(共催)
日時 2012/3/8(木)10:00~18:00
会場・開催形式 釜山ロッテホテル(大韓民国・釜山)

開催概要

 2004年に採択された「バラスト水管理条約」は、海洋生態系の多様性の確保等を目的としているが、これまで着実に批准国数とその保有船腹量が増加してきており、近い将来に発効することが期待されている。
  同条約の発効及び適切な実施のためには、条約の基準を満足するバラスト水管理(BWM)システム(船舶に搭載されるバラスト水中の水生生物を殺滅する装置)の市場への十分な供給が不可欠だが、日韓両国政府はそれぞれ同条約の下で国際的に定められた指針に基づき、船舶に搭載可能なBWMシステムの認証を支援・実施してきている。
  また、世界の主要な造船国である日本と韓国の造船・舶用事業者は、これまで同システムの研究開発をトップランナーとして進めてきており、その先進的な技術と装置の供給能力を通じて、条約の早期発効及び実施に貢献することが国際的にも期待されている。
  このような状況を踏まえ、本セミナーでは、世界における条約の適切かつ円滑な実施に貢献するとの観点から、バラスト水条約実施に関わる日韓両国の産官学の専門家を招へいして、政府等の条約実施機関の基本政策、各種バラスト水管理システムの技術情報、PSC(寄港国による外国船監督)の実施方法に係る最新の国際動向などについて紹介していただき、活発な質疑応答が行われた。

主な参加者

参加者数:157名

プログラム

全体司会

Kyoung Soon SHIN博士
(KORDIバラスト水センター主任研究員)

主催者挨拶

鷲頭 誠
(財)運輸政策研究機構 国際問題研究所 所長

KIM Seong-ryeol
KORDI南海支部局長

第1部 政策関連事項

(進行役:Dr Kim Eun-Chan、KORDI)

「日本におけるバラスト水管理条約の実施に向けた政策とアクション」
 小磯 康
(国土交通省海事局検査測度課 課長補佐)

「G2ガイドラインに基づくPSCサンプリングへの危惧とその対応方法」
 華山伸一
(IMO・GESAMP-BWWG委員/海洋政策研究財団 主任研究員)

「韓国における型式承認手順とその再構築」
 Mr Seo Sung Jin
(韓国国船級協会(KR)主任研究員)

「適合試験に関するサンプリングと分析の効率」
 Dr Rhie Kitae
(IMO・GESAMP-BWWG委員/Kyung Hee 大学教授)

「バラスト水処理システムに係る韓国の試験施設」
 Dr Kyoung Soon Shin
(KORDIバラスト水センター主任研究員)
第2部 技術関連事項

(進行役:(前半)Rhie Kitae博士、(後半)Kyoung Soon Shin 博士)

「SP Hybrid BWMS Ozone Versionについて」
 植木 修次
(三井造船(株)船舶・艦艇事業本部事業開発部長)

「Electro-Clean? System(ECS)運転後の船舶の安全試験と生物の除去効率」
 MrYong Seok Park
(テクロス(株)中央研究センター部長)

「Hitachi Ballast Water Purification System(Clear Ballast)について」
 沼田 好晴
((株)日立プラントテクノロジー環境システム事業本部随伴水・バラスト事業推進室部長)

「GloEn-Patrol TM Ballast Water Management Systemについて」
 MrYoung Chu Ohg
(パナシス(株)マーケッティンググループ チ-ムマネージャー)

「JFE-BallastAceの紹介」
 岡本 幸彦
(JFEエンジニアリング(株)舶用機械事業部バラスト水システム部 開発室主幹)

「EcoBallast&HiBallastの簡単な紹介」
 Ji Hyoung Lee 博士
(現代重工業(株))
(各講演終了毎に質疑応答実施)

当日の結果

当日の様子を写真(pdfファイル:1.42MB)でご覧いただけます。